不眠症について
不眠症とは
不眠症は、「十分な睡眠が取れず、生活や心身に何らかの支障を及ぼしている状態」です。
不眠症の種類
- 入眠困難: なかなか寝付けない
- 中途覚醒: 夜中に何度も目が覚めてしまう
- 早朝覚醒: 朝早く目が覚めて、その後眠れない
- 熟眠障害: ぐっすり寝た気がしない
不眠症(睡眠障害)の判断基準
下記が不眠症(睡眠障害)の国際的な診断基準です
(睡眠障害国際分類(ICDS)診断基準2014年に第3版より)
- 睡眠の質に対する訴えがあること
- 訴えは適切な睡眠環境下においても生じていること
以下の日中の機能障害が少なくとも1つ認められていること
- 倦怠感や不定愁訴
- 集中力や注意、記憶の障害
- 社会的機能の低下
- 気分の障害や焦燥感
- 日中の眠気
- 動悸や意欲の障害
- 仕事中や運転中のミスや事故の危険
- 睡眠不足に伴う緊張や頭痛、消化器症状
- 睡眠に関する不安
原因
不眠症の原因は多岐にわたります。ストレスや不安、うつ病、生活環境の変化、身体的な疾患などが不眠症を引き起こす可能性があります。また、過度のカフェインやアルコールの摂取、不規則な生活リズム、睡眠環境の不適切さなども不眠症の要因となることがあります。
治療
不眠症の治療には睡眠習慣の改善が大切になります。
非薬物療法
- 生活のリズムを整える、規則正しい食生活を送る
- 寝室の環境を整える(防音対策、遮光カーテン等で、雑音や光を遮り、室温管理を行う)
- 適度な運動
- 長時間の昼寝を避ける
- 就寝前の喫煙や水分、飲酒を避ける
- 就寝前のスマホなどの明るい光を避ける
- 過剰なカフェイン摂取を避ける
薬物療法
睡眠習慣の改善でも、不眠症状が解消されない場合は薬を用いた治療を行います。
超短時間型(半減期が2~4時間程度)、短時間型(半減期が6~12時間程度)、中時間型(半減期が12~24時間程度、長時間型(半減期が24時間以上)のタイプのお薬を症状に合わせて医師の指示に従い適切に服用することが肝心です。
不眠症に悩んでいる場合は、早めに医師の診断と適切な治療を受けることをおすすめします。